健康セミナー「しっかり食べてキレイになる 発芽玄米で美と健康を取り戻せ!」(2024年8月23日開催)

弊社のカタログやレシピブックを監修していただいている管理栄養士/料理研究家の麻生れいみ先生を講師に「しっかり食べてキレイになる 発芽玄米で美と健康を取り戻せ!」と題した健康セミナーを2024年8月23日に開催しました。当日の内容をご紹介いたします。

セミナーの全内容は以下よりご視聴いただけます。

発芽して栄養価アップ  

「健康長寿を実現するカギは、毎日の食事である」と語る麻生先生。「主食を玄米に変えることで、意識せずに普段の食事に栄養をプラスできる。それが玄米の強み」と説明し、玄米を日常的に食べることをお勧めしています。
「栄養価が高い状態のまま、玄米を美味しく食べやすくするためには、発芽玄米にするという方法があります。玄米を浸水して発芽させることで、消化・吸収がしやすくなり、食感が柔らかく、風味もアップ。その上、白米と比ベて、栄養素の含有量が大幅に増えるんですね(表を参照)。ミネラルやビタミンの他、ストレス緩和や疲労軽減、血圧低下などの効果が期待できるGABA、内分泌・自律神経系の調整やコレステロール低下の作用があるオリザノール、脂肪の流れを良くし、脳細胞に栄養を与えるイノシトールなども、多く摂取できます」



熟成させて旨味が深化  

続いて紹介されたのは、「寝かせ玄米(酵素玄米・発酵玄米・熟成玄米とも呼ばれます)」という食べ方です。玄米と一緒に小豆を入れて、炊いてから3日以上保温し、熟成させたものになります。
「小豆には9種類の必須アミノ酸が含まれるので、加えると栄養価が上がり、ポリフェノールによって抗酸化作用もアップします。そして、炊き立ては白茶色でも、寝かせると3日後には赤茶色になり、モッチリとした食感で甘みが増してきます。さらに、5日後にはもっと熟成が進んで香ばしくなり、旨味も深まります。これはメイラード反応と呼ばれ、熟成による“焦げ”になります。焦げの部分は、糖とタンパク質が一緒になると生まれるメラノイジンという物質で、風味や味わいに影響し、抗酸化作用があります。また、抗菌作用もあるため、玄米を何日も寝かせていても、腐りにくくなっています」

寝かせ玄米は時間が経過すると味が変化するため、食べ比べをして、その違いを楽しむこともできます。また、発芽玄米を熟成させて“寝かせ発芽玄米”にすれば、それぞれの特色を併せ持った玄米をいただくことも可能になります。


腸内環境にも好影響  

様々な栄養素が含まれ、健康効果への期待が高い玄米ですが、その中でも「最近は、発酵性食物繊維に注目している」と、麻生先生は語ります。「腸には体の免疫細胞の約70%が集まり、全身の健康に影響すると言われます。玄米など未精製の穀類は、腸内環境を整える短鎖脂肪酸を作るためのエサとなる発酵性食物繊維を多く含有。腸内環境が整えば、便秘や肌荒れの改善につながります」

それでも玄米に抵抗がある人は、過剰摂取で体に悪影響があるとされるアブシシン酸や、かつてはミネラルの吸収を妨げると言われたフィチン酸を含むことへの不安を口にします。その心配に対して、麻生先生は「アブシシン酸は発芽すれば減少するし、実は熱に弱い性質です。フィチン酸は最近の研究では抗がん作用や結石予防に寄与している可能性があるとされ、今後の展開が注目されている成分」と説明。「主食を玄米にして、手軽な健康生活への第一歩を踏み出してはいかがでしょうか」と締めくくりました。

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