玄米には毒があるの?

お客様から「玄米には毒があるのですか?」というご質問をいただくことがあります。
このご質問に対して、麻生先生よりご回答をいただきました。

ぜひ、詳しくは動画をご視聴ください。

アブシシン酸について

アブシシン酸は、植物が発芽を抑えるために分泌する植物性ホルモンの一種です。
厳しい環境下で不用意に発芽してしまわないよう、自らを守る役割を果たしています。
ただし、アブシシン酸を過剰に摂取すると、体に悪影響を及ぼす可能性があるとされています。
一方で、玄米を発芽させることで、アブシシン酸の含有量は自然と減少します。
また、アブシシン酸は熱に弱いため、炊飯によってほとんど分解され、問題はなくなります。

フィチン酸について

フィチン酸は、かつて(1967年)中東地域での亜鉛欠乏症に関連し、ミネラルの吸収を妨げる物質として注目されました。
しかし、1980年代以降の研究では、栄養バランスの取れた食生活をしている場合、そのような悪影響の証拠は確認されていません。
現在では、がんや結石の予防に寄与する可能性のある有用な成分として再評価され、研究が進められています。

【フィチン(IP-6)としての役割】
フィチン酸には「キレート作用(ミネラルと結合する性質)」があります。
玄米の中ではすでにカルシウムやマグネシウムなどと結合した安定した状態「フィチン(IP-6)」として存在しています。
この「フィチン(IP-6)」は、アメリカなどでは健康補助食品(サプリメント)として市販されており、今後の健康分野での応用にも期待されています。

【その他の利用例】
フィチン酸は天然の有機酸であり、近年では酸味を出さないpH調整剤としても注目されています。
健康食品、清涼飲料、アルコール飲料、化粧品など、さまざまな製品に利用されています。

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